いってかえって星から星へ

ビリケン出版2000

星が光る宇宙に、一機の宇宙船。えんぴつみたいなやつで、中には沢山の宇宙人がはたらいています。この人たちは、いったいどこからきて、どこへいくのでしょうか。壮大なスケールの、旅の絵本とも言える作品です。

 


作家のつぶやき
この絵本は本当に変わっていて、初めて見る人には読み方を解説しなければいけません。見開きページの上と下にそれぞれテキストが付いていて、最初は上のテキストを読んですすみ、最後のページにきたら本を引っくり返し、今度は今まで下にあったテキストを読んで戻って行くのです。この絵本の構想を初めて聞いた時に、とても抽象的な絵の絵本になるな、と思ったのですが、そのシンプルな画面構成は書き込んだ風景のなかに溶け込んでしまいました。これはひっくり返す仕掛けと、騙し絵の不思議さとで出来た本です。佐藤さとるさんとのコラボレーションを存分に活かすことができた作品です。